メインコンテンツに移動

2021年12月21日(火)

SEMICON Japan 2021 Hybrid 未来を探る視点7

まだまだ間に合う情報収集、
「テックアンドビズONLINE」配信中

SEMICON Japan 2021 Hybridでは、リアル開催を終えた現在も、有益な情報収集の場をオンデマンドで提供しています。「テックアンドビズONLINE」では、半導体のサプライチェーンや応用技術、市場の最新トレンドを各分野の第一線で活躍する有識者が解説。20以上の講演を2021年12月28日 (火)の17: 00まで配信しています。ここでは、オンデマンド配信しているセッションの中から、3つのテーマについて、その概要をご紹介します。

 

半導体産業の持続的進化に向けた製造装置・材料への期待

まず、キーノートとして、米Intel Corporate Vice President, Manufacturing, Supply Chain and Operations General Manager, Global Sourcing for Equipment and MaterialsのPeng Bai氏が、「Creating World-Changing Technology – with Semiconductor Equipment and Materials」と題して登壇。最新の半導体製造装置と材料が、これからの社会のイノベーション創出にどのように貢献していくのか展望します。

Intelは、半導体業界の誰もが認める、半導体技術の革新と応用開拓の両面で、世界をリードし続けてきた企業です。その一方で、近年、最先端の微細加工技術による量産立ち上げに難航し、近未来の半導体産業が抱える技術的課題について強く実感した企業でもあります。半導体は、あらゆる産業のデジタル化をけん引し、価値の源泉となる戦略物資であることが、広く認識されるようになりました。そして、生産能力の増強や微細化のさらなる進展が、これまで以上に求められています。

Intelは、こうした時代の要請に応える開発・生産体制を整えるため、社内ファブと外部ファブを効果的に併用する「IDM 2.0」という新しい戦略を打ち出しました。生産能力の劇的な増強を伴う、製造装置と材料の市場を拡大させる戦略です。半導体産業が持続的成長を遂げるための技術開発の方向性と、製造装置や材料のサプライヤに期待することについて、Intelにて30年間、一貫してプロセス技術開発に従事し、指揮してきた経験を基に語ります。講演の中では、微細化のロードマップを明確にする新たなフレームワークを紹介し、「RibbonFET」を導入した「Intel 20A」プロセスや新たなパッケージ技術についても言及し、そこでの新たな装置や材料のニーズを生み出すことを示唆します。さらに、半導体不足に関する見通しと、Intelが考える打開策の視点についても語ります。

 

不確定要因が多い中国の市場と産業の行方を明確化

中国の半導体市場と半導体産業を展望する「中国における半導体サプライチェーンの最新動向」では、リサーチャーの視点から中国の半導体産業をウォッチしている2人の有識者が登壇します。そして、地政学的対立の影響や中国製造2025の進捗、国産サプライヤの動向など、気になる中国半導体産業の現状と今後の動向について詳しく説明します。

現在、中国は、5G、データセンター、AIなどの大規模な新型社会インフラ投資を継続しています。そして、それらのインフラを支える半導体の需要が急速に伸びています。ただし、需要側と供給側の両面に大きな不確定要因を抱えているのが実情です。地政学的対立の激化から、米中間、さらには半導体産業の主要地域と中国との間での先端チップや最新の製造装置・材料などの取り引きが自由にはできなくなってきています。その結果、世界の工場である中国での半導体市場の行方が極めて読みにくい状態です。その一方で、中国政府は、半導体産業の育成を推し進めています。ただし、供給側でも、どのような世代の技術を使い、どのようなチップを、どの程度製造するのか、見えにくくなっています。

そこで、調査会社であるInternational Business Strategies(IBS) CEOのHandel Jones氏は、「Opportunities and Challenges for Electronics, Semiconductors, and AI in China, and Perspective on 2025 and 2030」と題して、中国での半導体市場と半導体産業の行方を展望します(図1)。同氏は、米国と中国の関係について、米国側がこれまでの分断 (de-coupling)から、中国との再結合(re-coupling)を模索する方向へと向かっているとみています。そして、世界の半導体市場は、2030年には約1兆2000億米ドルの市場規模になると予想し、中国市場はその約50%を占めると予想しています。さらに、2010年には中国で消費される半導体のうち中国企業によって供給されていたのは10%にすぎませんでしたが、2020年には約20%、2030年には約40%に増大すると語っています。講演の中では、その他にも、AIや5Gおよび6G関連でのチップ開発、さらには海外からの技術導入が困難で生産が困難な10nmノード以下のチップの開発と生産についての見通しを明らかにしています。

 

図1


図1 International Business Strategies(IBS) CEO Handel Jones氏の講演

 

また、SEMI China Industry Research and Consulting Sr Director, BRICSのLily Feng氏は、「New Opportunities for China Semiconductor Industry Supply Chain」と題して、世界の半導体産業における中国のIC製造エコシステムの状況と、2021年の中国半導体機器と材料の需要を高く押し上げた理由について解説します(図2)。現在、あらゆる国や地域の政府が、半導体産業の強化に取り組んでいます。中国は、最も半導体産業の育成に注力する国です。2014年から2018年にかけて総額1380億人民元の投資ファンド「IC Big Fund Phase I」を実施しました。2019年に開始した「Phase II」では、2019年から2023年にかけて2040億人民元を調達。Phase Iで育成した半導体メーカーの競争力をさらに強化し、同時に中国の半導体産業のボトルネックとなっている製造装置や材料の産業育成に注力する予定だと言います。講演の中では、具体的な中国企業の動きを挙げ、どのような分野に投資が進むのか解説しています。

 

図2


図2  SEMI China Industry Research and Consulting Sr Director, BRICS Lily Feng氏の講演

 

コロナ禍の影響や地政学的リスクで重要性高まるBCP

コロナ禍の影響拡大と地政学的リスクの顕在化によって、半導体産業の事業継続計画(BCP)についての関心が、これまで以上に高まっています。「BCP事業継続セミナー」では、設備エンジニアリングを実践する側の視点と、非常事態への備えを整備する半導体製造装置サプライヤの視点から、エッセンシャルビジネスである半導体産業でのBCPのあるべき姿と、対応に向けた優先課題と適切な施策について考察します。

米中対立によるサプライチェーンの寸断や半導体不足によって、半導体の製造活動がストップすれば、あらゆる産業のビジネスに深刻な影響が及ぶことを世界中の人々が思い知りました。これまでの日本では、BCPの取り組みとは、地震や集中豪雨など自然災害が発生した際にも事業を継続できるようにする仕組みづくりでした。これが今では、地政学的リスクや新型コロナウィルスのような感染症の蔓延など、多様な非常事態に起因するグローバルサプライチェーンの寸断に対する備えも求められるようになりました。

こうした背景から、半導体をはじめとする様々な産業に向けた設備エンジニアリングの専門家集団である台湾Marketech International (MIC) Founder & PresidentのScott Lin氏が、「How Does MIC Sustain at this Volatility Environment?」と題して、ビジネスに必要な部品調達戦略の重要性と、コロナ禍以降に同社が実践してきたことについて解説します(図3)。半導体工場の設備を提供している同社は、コロナ禍によって、急激な需要増と、深刻なモノ不足・人材不足を同時に経験したと言います。講演の中では、需要が供給を上回る状態が最低でも今後2~3年継続するとの見通しを示しながら、今後5~8年後の潜在的需要の高まりに備えた、新工場の建設や生産能力の増強も同時に進めているそうです。こうした、BCPを考慮しながらの未来の成長に向けた取り組みについて、自社の事例を基に語ります。

 

図3


図3  Marketech International (MIC) Founder & President Scott Lin氏の講演

 

また、ディスコ SP本部 総務部 BCM推進チームの渋谷真弘氏が、「ディスコのBCM」と題して、「災害に強い会社」を目指して同社が2003年から取り組んできたBCM・事業継続活動を紹介します(図4)。ディスコは、取り組みを開始した以降にも、集中豪雨や地震など様々な災害を経験しました。こうした経験を通じて、同社は、BCPの設計図を明確に描くことの重要性、常時から災害への対応力のスキルを磨き、災害時に戦力になる従業員を増やすことの重要性を訴えています。この講演では、同社が災害に強い会社となるべく実践している、組織や人材育成などの具体的な取り組みを解説します。

 

図4


図4  ディスコ SP本部 総務部 BCM推進チーム 渋谷真弘氏の講演

 

テックアンドビズONLINEでは、この他にも、次世代のクルマの姿やAI・量子コンピュータ・ブロックチェーンの最新動向、半導体技術開発が抱える課題と今後の方向性、さらには脱炭素化に向けた取り組みなどまで、旬な話題を提供しています。ぜひ、ご聴講ください。

 

 

オンラインセミナー視聴申込はこちら