2022年11月18日(金)
新しい日本半導体にフィットするサプライチェーンとタレントパイプラインとは?
TSMC、ソニー、TEL、九州工業大学が討論
SEMIジャパン 安藤洋一郎
日本の半導体産業のいわゆる「失われた30年」を挽回しようとする動きが昨年後半から今年にかけて急速に立ち上がり、状況がダイナミックに変化をはじめました。半導体関連業界に対する国内の見方も、過去の暗いイメージが払拭され、重要産業として注目を集めています。この新潮流の起点となったのが、2021年10月に発表されたTSMCの熊本への誘致ではないでしょうか。グローバルリーディング企業とのコラボレーションによってキャッチアップの時間を圧縮しようとする戦略は、去る11月11日に発表されたRapidusにおいても一貫しており、日本半導体は再興に向けて本格的に始動したと言えるでしょう。
SEMICON Japan 2022の最終日12月16日(金)午後に開催されるグランドフィナーレパネルでは、宮崎県における動きに関わってこられたTSMC、ソニー、東京エレクトロン、また人材面でバックアップする九州工業大学からパネリストをお迎えし、「日本半導体の躍進を支えるサプライチェーン/人材戦略」をテーマにディスカッションしていただきます。範囲を熊本県のTSMC誘致に限定せず、長年半導体業界をそれぞれのお立場から見てこられたパネリストに、グローバルな半導体業界の中で日本のポジションを高めていくためのサプライチェーンと人材の課題を掘り下げていただく趣向です。
パネリストは次の方々になります。またモデレータには経済レポーターの大里希世氏があたります。
ソリューションズ
専務執行役員・SPE事業本部長
日本の「失われた30年」という期間は、世界の半導体業界が大きな変化と発展を遂げた30年でもあります。そこで生じたギャップを埋めるための課題に対する、パネリストのビジョンと業界への提言が期待されます。また、新たなステージへのステップアップを目指す日本の半導体産業を支える、新しいサプライチェーンやタレントパイプラインの構築も討論の焦点となりそうです。
特に人材面では、今回のTSMC進出が進捗にするにつれて、新たな気づきもあったのではないでしょうか。台湾では大学の進学率が極めて高く、TSMCにはその中でも優秀なタレントが集中しており、約6万6千人の従業員の内、博士学位取得者が4.1%、修士学位取得者が47.2%、大卒が27.8%、専門学校・高卒が20.9%となっており、半分以上が博士・修士で占められています(TSMC Annual Report 2021)。そのため、半導体工場のオペレータには大学卒業者が入るとのことで、日本の人材プールとの差異や文化的な食い違いが明らかです。
過去には日本では博士を採用しても企業の中では活かせないと敬遠するケースもあったと聞いていますが、新しい日本の半導体産業にフィットする人材とは何かを、できるだけ早く検討し、企業や地域を超えて国レベルで対策する必要があるでしょう。また技術分野によっては、海外での優秀なタレントの獲得という動きもあるようです。教育の現場からの生の声もあわせて、深い議論が聞かれるのではないでしょうか。
SEMICON Japan 2022 グランドフィナーレパネルは、展示会場の東2ホール中央に設置されるSuperTHEATERで開催され、聴講は無料となっています。また、オンラインでの中継はございませんので、ぜひ事前にご登録いただいた上で会場までお出かけくださいますようお願いいたします。
![]()
グランドフィナーレパネル
日本半導体の躍進を支えるサプライチェーン/人材戦略
日時:12月16日(金)15:00 - 16:30
会場:東京ビッグサイト 東2ホール SuperTHEATER
参加費:無料