2022年3月1日(火)
重要性と不確実性が増す半導体産業、
一歩先の技術と市場を照らす確かな情報
株式会社エンライト 伊藤 元昭
半導体は、あらゆる産業における価値創造の源泉。米中対立によるデカップリングやコロナ禍に端を発する半導体不足によって、このような認識が広がりました。マーケットと技術開発の動向についての正しい認識は、自社ビジネスの成否・成果・波及効果を見通し、適切な戦略・施策を策定するために必要不可欠になりました。
ところが、半導体産業を取り巻く環境はこれまで以上に先が見通しにくい状況になっています。輸出規制や半導体産業の誘致などの各国政策、災害・事故やパンデミックなどによるサプライチェーンの寸断、さらには脱炭素化やデジタルトランスフォーメーション(DX)などメガトレンドの中で次々と生まれるイノベーション・・・。先行きに大きな影響を及ぼす不確実要因が数多くあります。
加えて、半導体技術の開発が大きな変革期の中にあることも、先を見通しにくくしています。これまで微細加工技術が着実に進歩することで約束されていたチップの性能向上やコストダウンが、必ずしもあてにできなくなっています。後工程での新技術の投入や新たなデバイス構造・新材料の導入など、多様な切り口からの非連続な技術革新が、半導体チップの進化に欠かせなくなりました。
社会や産業に与える影響が巨大であるにもかかわらす、不確実性の高い半導体のマーケットと技術の動きを見極めるためには、より正確で新しい情報の収集・洞察が欠かせません。2021年12月15日(水)〜17日(金)に開催された「SEMICON Japan 2021 Hybrid」のシンポジウムやフォーラムでは、こうした情報ニーズに応える、各分野のスペシャリストによる半導体産業に関する最新理解が披露されました。
SEMI Japanでは、こうした貴重な情報を、会期中に聞き逃してしまった方々にも広くお届けするため、技術シンポジウム「SEMIテクノロジーシンポジウム(STS)」の全8セッション、市場を動向解説する「SEMI Market Forum」の3講演の講演資料をお求めやすい価格で販売しています。販売価格は、STSがSEMI会員11,000円、一般22,000円、SEMI Market Forumが同5,500円、11,000円(すべて税込)です。ぜひ、この機会にお求めになり、時代を見通す価値ある情報をご活用ください。
最新EUV露光技術から未来のデバイス構造まで、技術開発の最前線を総覧
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今回のSTSでは、「先端リソグラフィー」「テスト」「パワーデバイス」「パッケージング」「MEMS・Smartセンシングデバイス」「先端材料・構造・分析」「先端デバイス・プロセス」「特別セッション」の8セッションで、20件の講演を用意。ビジネス的観点から重要性が高い技術動向にフォーカスして、業界全体でシェアすべきトレンドや知見、注目すべきホットな動きを、最もよく知る視座にいる講師が解説しました。そこには、明日のビジネスを生み出す技術開発のテーマや開発指針の策定に役立つ情報が数多く含まれています。その中から、お届けする資料に含まれる情報のごく一部をいくつか紹介します。
先端リソグラフィー セッションでは、最先端半導体チップの量産に使われているEUVリソグラフィーの最新動向をASMLジャパンの森崎健史氏が紹介しています。5nmノードの生産に適用可能な「NXE3400C」の実測性能データを含むフィールドでの実装状況や最新鋭機「NXE3600」の性能、さらにはASMLが2025年頃までに投入するEUV露光機のロードマップなどを披露しています。
また、ナノスケール世代の微細加工技術として期待されているナノインプリント・リソグラフィ(NIL)の最新動向をキヤノンの酒井啓太氏が解説。NILの1種を、NAND型フラッシュメモリーやDRAMなどの生産に適用するためのシステム開発の進捗などを紹介しています。さらに、カスタムチップの生産を効率化する固体レーザーを用いた光マスクレス露光機(デジタルスキャナー)の開発状況をニコンの渡邉陽司氏が紹介しました。未来の露光装置であるデジタルスキャナーの概要、実験結果などを披露しています。
一方、先端デバイス・プロセス セッションでは、モバイル、IoT機器、HPC(高性能コンピュータ)、クルマの高性能化を後押しする、最先端のロジック、メモリー、センサーのデバイス開発の動向が紹介されました。
ロジックデバイスでは、Si-FinFETやGate-All-Around (GAA) 、埋め込み電源配線、電源供給配線網、2D-FETなど、新しいデバイス構造とそのプロセスを東京工業大学の若林 整教授が解説しました。また、マイクロンメモリジャパンの浜田耕治氏が、DRAMや3D-NANDなどメモリーデバイスが抱えるさらなる微細化に向けた課題をまとめ、技術開発の方向性を指し示しました。さらに、実用化しつつある量子コンピュータの分野では、日本アイ・ビー・エムの山道新太郎氏が、ゲート型商用量子コンピュータの開発状況、特に出回っている情報が少ないハードウェアについて解説。ムーアの法則と同様に、指数関数的なシステム性能の向上を支える、素材や機関部品の開発動向を紹介しました。
半導体不足の行方を見通すため、サプライチェーンの動きを精緻に分析
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SEMI Market Forumでは、国内外のコンサルタントとアナリストが、半導体市場のさまざまな数字を追うだけでなく、問題の中に潜む構造を多角的にあぶり出して解説。ビジネスプランの策定に役立つ、ポストコロナ時代の半導体サプライチェーンの成長シナリオを、COVID-19の市場への影響、米中対立など世界情勢、主要アプリケーションの需要などを交えて議論しました。
マッキンゼー・アンド・カンパニーの土谷 大氏は、「半導体産業におけるサプライチェーンダイナミックスについて」と題して、半導体産業を取り巻く様々な要素を分析し、業界の動きを考える上で重要な項目について議論。半導体不足の原因と波及状況や、各業界の対処の動きなどを総覧し、横断的に分析することで、その行方を見通しました。
お届けする講演資料の中には、以下のような状況の整理・理解・対処法の策定に役立つ情報が数多く含まれています。
- 半導体のバリューチェーンの中での部材不足状況と影響とそれに関連する企業
- 自動車産業をはじめとする各産業のファウンドリへの依存度の変化
- 新工場の建設が半導体不足の解消に効果を発揮するまでの経過と要する時間
- 装置、素材、ファブレス、ファウンドリなど半導体バリューチェーン上の地域別内訳
- チップの種類別の先行地域と他地域が追いつくまでの時間の分析
- 微細化ノード別の設備投資分析から見られる傾向
- 微細化ノードごとの需給ギャップの地域別予想 など
そして、土谷氏は、こうした多角的な情報を提示した上で、半導体不足への適切な対応に向けた指針を提示しています。
SEMIのInna Skvortsovaは、「Semiconductor Industry, Materials Market and Fab Capacity Outlook」と題して、マクロ経済の動向と半導体業界の主要な成長要因を起点として、半導体材料市場と半導体メーカー各社の設備投資の今後について分析しています。お届けする講演資料の中には、以下のような情報が含まれています。
- 各調査機関による2022年の半導体市場の成長予測を横断的に見た際の分析
- 半導体材料市場の成長傾向と2022年の見通し
- 設備投資動向から見た、種類別の材料市場の推移と2022年の見通し
- 地域別半導体材料市場の内訳
- 2024年までの半導体設備投資の予測
- 300mmおよび200mm以下に対応した地域別の半導体生産能力 など
そして、Skvortsovaは、これら豊富なデータを基に、材料不足や生産能力のボトルネックなど、半導体製造のエコシステムに影響を及ぼすリスクを明確にしています。
その他にも、SEMIのJoe Pasettiによる、世界各国の政府による半導体産業の振興策や輸出管理の最新動向を整理・分析した資料もお届けします。